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他の人を理解する

これからは「ダイバーシティの時代」

=多様性を尊重する時代なのだと言います。

 

それは

いろんな個性を持つ人との関わりがある時代

とも言えるでしょう。

 

さて、人と関わっていく上で重要なことはなんでしょう?

他の人の何を理解するか

臨床心理学で言えるのは、

まず、

「相手が何を大事に思っているのか理解する」ということです。

 

平たく言えば価値観です。

 

それがなんであれ、いったんは、

相手の大事に思っているであろう

物、行為、あり方、人間関係などを、

ありのまま

「その人にとっては大事なのだ」と考えて、

「それは、そういうもの」と肯定的に

関心を向けてみましょう

 

他の人というのは、

身近な人でも、

別に知り合いでもないけれど一方的に知っている有名人でも、

誰でもです。

 

世の中にはいろんな人がいます。

例えば

ほとんどの人が捨ててしまうジュースの空き缶を

捨てずに

色や形で仕分けしてコレクションしている人がいるとします。

それを「つまらないものを集めている」と一方的な価値観で決めつけたら、

理解はそこで終わってしまいます。

ありのままを受けとめ、

「この人にとってはジュースの空き缶集めが大事」として、

関心を向けてみましょう

 

「ジュースの缶の何に魅力を感じているんだろう?」

「なにが、集め始めたきっかけだったんだろう?」

「どんな体験をしてきたんだろう?」

「今後の目標はあるんだろうか?」

 

大事なものは、その人にとって意味があり、心の一部を成しているのです。

 

相手の大事にしている事柄を理解していく姿勢が、

人間関係を作る第一歩と言えるのではないでしょうか。

その上で関わりを検討しましょう

大事なものを大事に思う気持ちを尊重する姿勢については、

異文化の人など、

自分とは生まれ育ちの異なる人に対しても当てはまるでしょう。

 

とは言っても、

無理をしてまで相手の価値観に迎合する必要はありません。

それだと相手に巻き込まれた心理状態におちいってしまいます。

「あなたにはそれが大事だということは分かった」という

メッセージを伝えて、

その思いを尊重する姿勢でいることが重要なのです。

 

それに

ジュースの空き缶がダンボール50箱分とか、

あまりに増えすぎて生活に支障がでてきたら、

話し合いであったり問題無く続けるための工夫が必要かも知れません。

鹿野 豪



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